美容室・理容室専門の税理士 山本 佳

美容室とキャリアアップ助成金

キャリアアップ助成金と美容室

 

 

「キャリアアップ助成金って、非課税じゃないんですか?」

 

 

 

美容室のオーナーさんから、こんなご質問を頂きました。

 

 

 

 

結論からお伝えすると、

 

 

 

 

「非課税ではありません。」

 

 

 

 

助成金受給を経験なさったオーナーさんであれば、

 

 

すでにご承知のことかと思いますが。

 

 

 

 

独立開業なさったばかりのオーナーさんにとっては、

 

 

意外な事実かもしれません。

 

 

 

 

 

国は、様々な助成金を給付しています。

 

 

 

美容室にとって馴染みがある助成金と言えば、

 

 

 

キャリアアップ助成金がその筆頭ですね。

 

 

 

 

この助成金ですが、

 

 

実は、受け取る金額を100%使い切ってしまうと、

 

 

後で大変なことになります。

 

 

 

 

なぜなら、助成金は、

 

 

技術売上や物販売上と同じく収入になるため、

 

 

利益が残った場合、税金がかかるからです。

 

 

 

 

※助成金で人材投資がうまく行けば、

 

 

サロンの利益も増え、国に納める税金も増えるのですから、

 

 

気前よく非課税にしてくれればいいのにとも思いますが、

 

 

なかなかそうはいかないようです。

 

 

 

 

ですので、

 

 

どうか頭の片隅に入れておいてください。

 

 

 

 

 

黒字の場合、

 

 

助成金収入が上乗せされるため、

 

 

 

もらった助成金のうち、実際に使えるのは、

 

 

①法人なら約23% or 34%の法人税等

 

 

②個人であれば、15%~55%の所得税・住民税

 

 

 

これを差引いた後の金額となります。

 

 

 

 

 

 

税率23%だとしたら、

 

 

100万円の助成金をもらったとしても、

 

 

実際に使えるキャッシュは、77万円だということです。

 

 

 

 

※一方、

 

助成金収入を加えても赤字である場合は、

 

もちろん税金は発生しません。

 

 

 

 

 

黒字の時、助成金に対しても税負担がある。

 

 

 

これを無視して資金計画を立てたら、

 

 

助成金に対する税金のキャッシュ負担が、

 

 

決算や確定申告のタイミングでどっと襲ってきます。

 

 

 

 

助成金収入は、利益計算に含まれるので、

 

 

受け取る金額を目安に資金計画をすると危険です。

 

 

 

助成金にも税負担があるということは、

 

 

頭の片隅に入れておいていただきながら、

 

 

うまく助成金を活用していただければと思います。

 

 

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税理士の山本 佳です。千葉・東京を中心に、美容室・理容室の経営者の方々へ、税務顧問サービス・融資サポートを行っています。美容室・理容室の顧問契約、開業や融資でお悩みの方は、ご相談ください。
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