税理士の山本です。
個人事業の確定申告に関して、よくお客様からこんなご質問をうけます。
「山本さん、青色申告にするとメリットがあるってよく聞くけどさ、どんなメリットなの?」
なるほど。
青色申告をするとメリットがあるという認識は広まっていますが、
どんなメリットなのか認識している人は確かに少ないかもしれません。
そこで、青色申告のメリットを何回かにわけて書いてみたいと思います。
第2弾「赤字を繰り越せる(純損失の繰越控除)」
今日は、第2弾「赤字を繰り越せる(純損失の繰越控除)」です。
「赤字を繰り越せる?どういうこと?」
なんて声が聞こえてきそうですね。
どんなメリットか、簡単に言うと
赤字を、翌年以降3年間繰り越して、黒字(所得)から差し引くことができます。
もし、今年の赤字が100円あって、来年の黒字が120円だとしたら、
来年は、黒字120△赤字100円=20円にしか税金がかからないということです。
ちなみに、この赤字の繰り越し(純損失の繰越控除)ができるのは、
青色申告のケースだけです。
白色申告のケースでは、いくら赤字がでても、黒字から差し引くことはできません。
つまり、節税になりませんので注意が必要です。
開業後、すぐに事業を軌道に乗せるのは難しいものです。
日本政策金融公庫の調査では、
「約6割の新規開業者が、軌道に乗せるまでに6か月超かかっている。」
というデータがでています。
私の経験則から言っても、開業1年目から黒字のお客様は少ないです。
その年で開業した方の中で、2割いればいいほうですね。
そのため、赤字を繰り越せる「純損失の繰越控除」という制度は、
2年目以降に効果を発揮します、じわじわ効いてくるんですね。
黒字が出た2年目以降に、開業1年目の赤字を差し引けるので、
税金が少なくなる=手元資金が増えるので、ずいぶん楽になります。
青色申告するだけで、このメリットが自動的についてきます。
ぜひ、あなたも青色申告するようにしてくださいね。
<今日のまとめ>
「純損失の繰越控除」は、
赤字を、翌年以降3年間繰り越して、黒字(所得)から差し引くことができるシステム。
青色申告すると、自動的についてくるメリットである。
kei
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