社長さんの住宅ローンは、
サラリーマンより厳しく審査されます。
なぜかというと、
「社長 = 会社」だからです。
サラリーマンの住宅ローンは、
「源泉徴収票や確定申告書のみ」で審査されます。
また、その人がどんな会社に勤務しているかも、
収入の安定性を評価するために確認が行われます。
※ちなみに、公務員さんが住宅ローンを組みやすいのは、
収入が安定しているからですね。
一方、社長さんの場合は、
①源泉徴収票や確定申告書
だけでなく、
②経営している会社の決算書
も審査されます。
そう、社長さんの住宅ローンは、
①ご本人、②会社、の両方で審査が行われます。
ここで先にお伝えしておくと、
社長さんご本人の役員報酬がそれなりにあって、〇
会社の決算も黒字であれば、〇
住宅ローン審査は、OKになる可能性が高いです。〇
一方、
社長さんご本人の役員報酬がそれなりにあっても、〇
経営する会社の決算が赤字であるなら、△
住宅ローン審査は厳しくなっていきます。△
なぜなら、会社が赤字の場合、
銀行さんは、住宅ローンの審査で次の2つを心配するからです。
それが、
1.「役員報酬が減額されるリスク」
2.「法人へ貸付けが行われるリスク」
1.「役員報酬が減額されるリスク」
1つめは、「役員報酬が減額されるリスク」。
役員報酬の他に、不動産収入など安定的な収入があればいいのですが、
社長さん個人の収入のほとんどが、会社からの役員報酬である場合、
この問題がでてきます。
なぜなら、会社が赤字の場合、
役員報酬が大幅に減少する可能性があるからです。
つまり、住宅ローンの返済原資である役員報酬が減ることを、
銀行さんは恐れています。
社長さんの役員報酬は、会社の成績に直結しています。
そのため、会社の決算書が赤字であればあるほど、
銀行の審査は厳しくなっていくと知っておいてください。
2.「法人へ貸付けが行われるリスク」
2つ目は、「法人へ貸付けが行われるリスク」。
会社が赤字で、資金繰りが苦しい場合、
役員報酬が減額されるだけでなく、
社長さん個人の資金(ポケットマネー・貯金)を会社に貸付けることがあります。
その場合、住宅ローンの返済原資が会社の運転資金へ流れ、
返済が滞ることを、銀行さんは恐れています。
※飲みの席で銀行さんに聞いたところ、
実際、この理由で住宅ローンの返済が延滞となっていることも多いそうです。
まとめ
まとめると、
1.「役員報酬が減額されるリスク」
2.「法人へ貸付けが行われるリスク」
この2つの理由、
つまり、
「収入の安定性がサラリーマンより低い。」
という理由から、
社長さんの住宅ローンは、
サラリーマンより厳しく審査されるということを、
ぜひ知っておいてください。
また、最後に、1つマメ知識をお伝えしておくと、
会社の税金対策として
・「わざと」赤字決算にした決算書や
・「わざと」大幅に利益を圧縮した決算書
をよくお見かけします。
しかし、そんなことをすると、
①会社の事業用融資(設備資金・運転資金)の審査が厳しくなりますし、
②住宅ローンの審査も厳しくなります。
つまり、
①多店舗化など、あなたの事業拡大の足を引っ張りますし、
②住宅ローンも借りにくくなります。
あなたのためになりません。
残念ですが、そういうミスリードをする税理士もいるようです。
どうか、いきすぎた節税にご注意ください。
あなたの成功を、いつも応援しています。
kei
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