税理士の山本です。
「銀行通帳って、左が出金・右が入金になってますけど、これって普通逆じゃないですか?」
私のお客様であるオーナー様が、こんな疑問を持っていらっしゃいました。
(ちなみにそのオーナー様は、簿記の知識をお持ちです)
そもそも簿記のルールからすると、
「左は入金(資産)、右は出金(負債)」となるべきです。
では、預金通帳はなぜ、わざわざ左右反対に書かれているのでしょうか?
実はこれ、銀行にもそれなりの理由があります。
もし、我々が、銀行を開いたとしてみましょう。
その際、お客様から預かった預金はどのように取り扱うでしょうか?
「預金」はその名のとおり、お客様から「預」かったお「金」のことで、
お客様が引き出したいといえば、お返ししなければなりません。
つまり、銀行からすると、「負債」として計上することになります。
お客様から見て「資産」となる預金は、
預かる銀行から見れば、反対の「負債」となるのです。
「負債」は簿記上、「資産」と反対で、
増えるときは右に、減るときは左に金額を書くことになっています。
銀行から見れば、「預金の預入」は負債が増えるので向かって右側に、
「預金の引出し」は負債が減るので左側に書くことになる。
それがそのまま預金通帳の書式となっているわけです。
最近は銀行のホームページから銀行の決算書を見ることも出来ますので、
興味があれば1度見てみるとよろしいかもしれません。
(普段は、私たち経営者の決算書を見る立場の銀行ですが、
銀行の決算書を、私たちが逆に見ることもできるんです。)
話はそれましたが、
預金通帳は「銀行目線」で書かれているので、
私たちとは、逆の書式で書かれているということ。
「銀行通帳って、左が出金・右が入金になってますけど、これって普通逆じゃないですか?」
という疑問を持たれたオーナー様。
簿記の知識があればこその、鋭いご質問だなと思った次第です。
kei
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