税理士の山本です。
個人事業の確定申告に関して、よくお客様からこんなご質問をうけます。
「山本さん、青色申告にするとメリットがあるってよく聞くけどさ、どんなメリットなの?」
なるほど。
青色申告をするとメリットがあるという認識は広まっていますが、
どんなメリットなのか認識している人は確かに少ないかもしれません。
そこで、青色申告のメリットを何回かにわけて書いてみたいと思います。
第4弾「『貸倒引当金』でリスクを経費にできる」
今日は、第4弾「『貸倒引当金』でリスクを経費にできる」です。
お店で商品を販売すれば、現金と引換えに商品をお客さんに渡しますよね。
しかし、実際の取引では、
「先に物を渡して、代金回収は後日まとめて」という商習慣があります。
いわゆる「掛け売り」と呼ばれるもので、相手が後日支払うことを信用することにより成立する取引です。
ちなみに「掛け買い」はこの逆で、「先に商品を受け取って、後日支払う」ことをいいます。
このカケの金額をそれぞれ、「売掛金(うりかけきん)・買掛金(かいかけきん)」
なんて言ったりもしますよね。
この「掛け売り」では、物を売ってから入金されるまでの間に、タイムラグが生じます。
月末締めの翌月末払いなどの契約によって、1か月以上のタイムラグが生じるのが一般的です。
つまり、売ったはいいものの、相手の都合(倒産や資金繰りの悪化)によっては、
回収できないリスクが常につきまといます。
このリスクを軽減するのが、「貸倒引当金」と呼ばれるもの。
「貸倒引当金」とは、今年の帳簿で貸し倒れを見込んで、
前もって必要経費にいれることができるというもの。
金額は、売掛金などの残高の5.5%、この金額まで必要経費にいれることができます。
つまり、「リスクを経費にすることが認められているんですね」。
「不良債権」という言葉があるように、回収不能になるリスクは存在します。
回収不能にならないような取引先を選ぶこと、
つまり、リスクコントロールも経営者の仕事ではありますが、
規模が大きくなれば、どうしても一定額の回収不能はでてききます。
どうか、青色申告と貸倒引当金を使って、会計上、少しでもリスクに備えてください。
<今日のまとめ>
青色申告をすると、
「『貸倒引当金』でリスクを経費にできる」ので、節税になるよ。
kei
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