税理士の山本です。
1.業務委託・面貸し、税務調査でやばし
もし、自分のサロンで業務委託・面貸しをしている場合は、
100%調査でみられるポイントがあります。
それが
「請負契約か、雇用契約なのか。」
簡単に言えば、
「なんだかんだ言って、実態は、雇用契約でしょ?」
と税務署さんは疑ってかかってくるんですね。
この「雇用契約か、請負契約なのか」という判断は、線引きが難しくグレーな部分も多く、
日本中の各業種で、大きな問題として取り扱われています。
注意しておいていただきたいのが。
こうすれば業務委託契約・面貸しとして認められる、
なんて、甘いレベルの話ではありません。
しっかりとした証拠がない限り、
高い確率で認められず、雇用契約だったと認定されます。
もし、税務調査で雇用契約であると判断されたら、
最大7年間遡って、消費税・源泉所得税の追加納税が待っています。
ダブルパンチですね。
金額にして数百万の納税が待っているので、資金余力がない場合は、
最悪の場合、閉店を考えなければなりません。
2.美容師さんからよく聞く話
サロンのオーナーさんからよく聞くのが、こんな話です。
「大手がやっているから、自分もやってみる。」
「こうすれば出来るって聞いたんだけど。」
「先輩のお店がやってる。」
はい、イエローカードです。
雇用と請負の違いをちゃんと理解せず、安易に面貸の制度をサロンに導入するは絶対に避けるべきです。
税務署も、雇用か請負かは、いろいろな状況から総合的に判断すると言っています。
面貸契約が認められるには、相当の準備が必要であることを覚悟して下さい。
請負契約として認められるためのチェックポイントをいくつかご紹介します。
①請負契約書がある
②道具、材料は、面貸し美容師さんが自分で準備、管理する
③時給で報酬計算がされない
④シフトについてオーナーの指示を受けない
⑤自分が行けない時に、別の美容師を代理でだせる
⑥面貸と給与の支給形態が違う
などなど、
1つでも、「あれ、うちのサロン当てはまんないな」と思ったら、すぐに対応してください。
税務調査がきたら、負ける可能性が高いです。
3.ちなみに
私は、業務委託・面貸しを行うオーナーさんに対しては、
これまで税務調査で聞かれた項目をまとめたチェックリストをお見せして、
可能な限りリスクヘッジしています。
※注意していただきたい点を、50項目ほど記載したリストです
大手サロンでも、
面貸・業務委託契約が税務署から問題視されて、否認されているケースが確実に増えています。
「大手がやっている」は理由になりません。
「事実を法律に当てはめて、解釈した結果どうなるか」によって判断されます。
キチンと準備をしないと、リスクが高いです。
どうかお気を付けください。
kei
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