税理士の山本です。
世の節税の多くは、お金の流れを止めてしまう。
これ、新規に開業なさったオーナー様には、特に知っておいていただきたいことです。
「止めてしまう」には、2つの意味があり、
1つが、「節税は、貴重な現金を蝕む」ということ。
必死に節税したにも関わらず、現金は増えないどころか減っている。
これが節税の恐ろしいところ。
もう1つは、節税すると「銀行からお金を借りにくくなってしまう」ことです。
節税をして利益や手元資金が減ると、銀行からお金を借りれなくなってしまう。
貸してもらえても金利が高い、返済期間が短い、額が少ない。
など、悪い条件の融資になります。
また、そういったデメリットを理解せずに節税を進めると、
こういう経営の悪いスパイラルに陥ります↓。
【悪いスパイラル】
①節税する
②利益が減る、お金が無くなる
③銀行が融資をしてくれない
④投資ができない、取引先への支払いが遅れる、払えない
⑤倒産
そう、最悪の場合、倒産します。
冗談ではなく、実際にゴロゴロ転がっている話です。
一方、節税のデメリットをキチンと認識して、
現金の減る節税をしない経営をすると、このような良いスパイラルに入ります↓。
【良いスパイラル】
①現金の減る節税をやめる
②決算書に利益を残す
③しっかり手元資金が確保できる
④経営に余裕が持てる
⑤銀行から「借りていただけませんか?」と言ってくる
⑥新規出店などの新規投資で、売上・利益・事業規模・ブランド力が拡大する
⑦銀行から「もっと借りていただけませんか?」と言われ、さらに手元資金が厚くなる
どちらがいいかは、一目瞭然ですね。
特に、これから2店舗・3店舗と、美容室の多店舗展開をお考えでしたら、
どちらを選ぶかは致命的な差に繋がります。
節税は、税理士の私からしても魅力的ではあります。
でも、グッとこらえてください。
そこが経営のターニングポイントの1つです。
それでは。
kei
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