税理士の山本です。
今日は、銀行さんと打ち合わせをするときの、
決算書の説明の仕方について、ポイントを2つお伝えしたいと思います。
1.交際費
まずは交際費です。
日本において交際費は、「遊びの支出・ムダな支払」の代表として見られています。
ゆえに決算書の交際費の金額が多いとなれば、よい印象は持たれません。
とくに中小企業では、交際費を使うも使わないも経営者の自由ということもあり、
なおさら良い印象をもたれません。
では、なにをもって交際費の多い・少ないを見るのか?
ひとつの指標になるのが「売上高・交際費率」です。算式で言うと「交際費 ÷ 売上高」。
つまり、売上高に対して、どれだけの交際費を使っているかということです。
銀行などは、この比率を同業他社や過去の金額と比べてみて、多い・少ないをチェックしています。
(ex.「同業他社の平均が1%なのに、このオーナーさんは3%も使っている。遊び好きなのかな?」というようなイメージです)
そのため、オーナー様ご自身が「うちの決算書って交際費が多いなあ。」
と思われていたり、税理士などから指摘があったとしたら、銀行も同じことを思っています。
そのため、交際費の必要性や効果を、銀行に説明することがとても大切です。
「飲食の場で、同業他社と情報交換をするため。」
「美容師、ネイリストなど、スタッフのリクルートとしての意味合いもあるため。」
というように、なぜその交際費が仕事のために必要なのか、
説明がないと第三者にはわからないためです。
日本では一般に「交際費=遊びの支出」とのイメージがありますが、
実態は、必ずしもそうではありませんよね。
オーナーさんによっては「交際費が売上向上・人材採用のカギなんです」という方もいらっしゃいます。
ですので、そこを理解してもらえるように説明していただくのがポイントです。
2.広告宣伝費
また、交際費と似たものとして、「広告宣伝費」が挙げられます。
何が似ているかというと、交際費と同じで「銀行はじめ外部の人には、必要性や効果がわかりにくい」ところです。
したがって、広告宣伝費に対する銀行の眼は意外と厳しく、
「多すぎないか?」は見られているものです。
こちらもチェックする指標として「売上高・広告宣伝費率」が使われます。
算式で言うと「広告宣伝費 ÷ 売上高」です。
前年など過去の推移に比べてこの比率が上昇しているような場合には、
特に、銀行に対して丁寧な説明を心がけましょう。
(ex.「ホットペッパーのプラン変更、楽天ビューティーをはじめとする新しい媒体を始めた。
そして、その効果はこれくらいあった。」というような具合です。)
決算書の損益計算書(PL)には勘定科目がたくさん並んでいますが、
「銀行がよく見ている勘定科目はどれなのか?」
「どんなことを考えながら見ているのか?」
我々経営者としては、それを知っておいていただいて損はありません。
ぜひ、意識してみてください。
kei
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