税理士の山本です。
「利益を出すには、いくらの売上が必要でしょうか?」
お客様から、よくこういうご質問をいただきます。
1つの目安は、
「損益分岐点」がいくらかということになります。
「損益分岐点」とは、
利益が0となる時の、売上高のことです。
もちろん、利益がゼロでいいわけはありませんが、
どのくらい売上高があれば、
利益がではじめるかを知ることは大切です。
1.どうやって計算する?
この損益分岐点を計算するためには、
支払いを「変動費」と「固定費」、
の2つに分ける必要があります。
「変動費」とは、
美容材料のように、売上と連動して増える費用をいいます。
一方、「固定費」は、
売上にかかわらず、毎月固定で発生する経費をいい、
テナントの家賃、ホットペッパーの掲載料などが代表的です。
この変動費と固定費さえわかれば、
損益分岐点の計算は、簡単です。
あなたのお店の原価率(変動費)が10%だとすると、
施術売上10,000円から得られる粗利は、9,000円(90%)です。
もし、あなたのお店の固定費が、
地代家賃・ホットペッパーで月額360,000円だけだとしたら、
360,000円÷90%=400,000円が、損益分岐点になります。
言い換えると、
「お店の維持費(固定費)が360,000円なら、
売上400,000円の時に、利益がトントンになります。」
ということです。
もちろん、実際には、
スタッフさんの給与を、
①固定給 → 固定費、②歩合 → 変動費
に分けるなど、
1つ1つの支払いを「変動費」と「固定費」に分けなければ、
正確な損益分岐点を計算することはできませんが、
損益分岐点 = 固定費 ÷ ( 100%-変動費率 )
※400,000円=360,000円÷(100%-90%)
でその店舗が稼ぎ出さなければいけない売上の、
1つの目安を計算できるということは、
知っておいていただければと思います。
2.まとめ
2店舗、3店舗と、多店舗展開なさる場合、
出店前に損益分岐点をシミュレーションすることにより、
「いくら売上を上げれば、その店舗は採算がとれるか。」
この目安を把握することができます。
勝率を1%でも上げるためにも、
知っておいていただければと思います。
kei
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