税理士の山本です。
今日は、個人のオーナーさんであれば避けて通れない所得税についての話。
所得税では、赤字を3年間繰り越すことができ、
繰り越した赤字は、3年以内に発生した黒字と相殺することができます。
(1年目赤字△100万、2年目黒字300万としたら、
2年目は300△100=200万に対して所得税がかかるというイメージです。)
これを、「損益通算」と言ったりします。
この損益通算、単純に所得税が下がるので上手に活用していただきたいのですが、
実は、気をつけるべきことがあります。
それは「すべての黒字と相殺できるわけじゃない」ということ。
損益通算の対象となる赤字は、以下の所得に該当するものだけです。
①事業所得(美容室経営など)、②不動産所得、③譲渡所得の一部、④山林所得
つまり、これ以外のものはすべてダメ。
よくある株式、投資信託、FX、仮想通貨など、金融商品の売買から生じた利益についても、
この損益通算の対象外となってきます(赤字と相殺できないということ)。
先日もオーナーさんからこんなご質問いただきました、
「知り合いのオーナーから、美容室経営で出た赤字ってどんな黒字でも相殺できるって聞いたんですけど、
株や仮想通貨の利益とも相殺できるんですか?」
もちろん、これはNGです。
誤った知識に惑わされないようにご注意ください。
kei
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