税理士の山本です。
オーナーさんと法人成りなどを検討する際に、
必ずご説明するのが社会保険です。
社会保険について話すときに、保険料の負担が大きいということはよく聞くと思います。
しかし、将来貰える厚生年金の支給額が増えることについては、
あまり耳にしませんね。
1.将来の年金支給額は、増えるけど
国民年金から厚生年金になれば、将来の支給額が増えます。
しかし、
「社保に加入すると負担が増える。」
という話はよく聞くのに、
「社保に加入すると、将来の支給額が増える。」
という話は、あまり強調されることはありません。
実際、私が法人成りのご説明をする時にも、
将来の支給額が増えることはサラリとしか言いません。
なぜかと言うと、
社会保険に加入すると、保険料負担が増えるのは確実なのに対し、
年金の支給があるのは、ずいぶん先のことであり、金額もわからないからです。
現在の厚生年金は65歳から支給が開始されます。
しかし、現在40代以下の人が厚生年金をもらうときは、
支給開始年齢が上がっているのではないかと思っています。
少なくとも70歳にはなっているんじゃないかと。
さらに、支給額も現在の水準よりも少なくなっているかもしれません。
「国の政策によって、金額も時期も左右されてしまう。」
そういった不確かなことを話す必要性を感じないので、
サラっと言っているということもあります。
2.国に頼らず、自分で老後のキャッシュを準備する意識を
今すぐに、かつ確実に増える保険料負担は気になりますが、
将来の不確かな年金支給額については、それほど気にしないものです。
むしろ、いくらもらえるかわからない厚生年金よりも、
小規模企業共済、NISA、iDeCo(個人型確定拠出年金)などといった、
税制上優遇された制度を利用して、
自分で老後のためのお金を準備するほうが、確実です。
「自分は、老後も国の年金に頼らずに、生活を維持できるだけの資産設計をしているだろうか?」
この危機感があるかどうかが、
今の働き盛りの若い世代(特に20代~40代)にとって運命の分かれ目になると思っています。
自分の身は、自分で守らなければいけませんね。
kei
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