税理士の山本です。
「公庫の団信は、入ったほうがいいですか?」
これから開業なさるオーナーさんから、よくこのご質問をいただきます。
団信とは、正式には「団体信用生命保険」といい、掛け捨ての保険です。
で。どんな保険かというと、オーナーさんが、死亡または高度障害になったときに借金を弁済してくれるというもの。
つまり、「死んだり・障害を負ったりしたら公庫の借入をチャラにしてあげるよ」という保険です。
この団信、保険料は、借入額の1%弱かかります。
1000万円を借りたら、10万円ちょっとぐらいです。
借入の返済期間にわたって支払うので財務的には負担は重くはありませんが、
決して小さな金額ではありませんよね。
ちなみにこの団信に入るかどうかは、任意です。
融資の決定後に、入るかどうか決めることになります。
この団信に入るべきかどうかは、言い方を変えると、
「もし、自分に何かあった時、家族の生活を守るためにどうすべきか?」
ということでもあります。
少し私見が入りますが、個人で借入をなさるなら入っておくべきです。
預金などのプラスの財産も、借金などのマイナスの財産も、
個人の場合はご家族に相続されます。
ご遺族は相続放棄をすることもできますが、相続放棄は3か月以内にしなければならず、
ご遺族が手続きの存在を知ったときには、すでに3か月過ぎていたなんてことも少なくありません。
そのため、個人の場合は、団信に加入しておくことをオススメしています。
ただし、すでに日本生命、プルデンシャルなどの一般の保険に加入し、
高額の死亡保証が受けられる方は入らなくてもいいでしょう。
その生命保険金で、公庫の借入も問題なく返済できてしまうためです。
そういった意味では、団信でなく、他の生命保険会社の商品でも大差ないものがありますので、
そちらに加入することも選択肢の1つといえます。
ただ、民間の生命保険を使って借入を返済する場合は、
「オーナーさんに何かあったとき、ご家族にまとまったお金(生命保険金)を残せない。」
という別の問題がでてきますので、
理想をいうのであれば、
「団信+民間の生命保険」のセットで加入しておくのが、
万が一の時に1番リスクヘッジになって、ご家族にお金も残せる方法と言えます。
(団信・・・公庫の借入をチャラ、民間の生命保険・・・家族に保険金を残す、というイメージです)
「もし、自分に何かあった時、家族の生活を守るためにどうすべきか?」
団信の加入はあくまで任意ですが、ご家族の生活を守るためにも、
できれば入っておいていただきたいなと思う次第です。
kei
最新記事 by kei (全て見る)
- 【ただいま、新規顧問契約のお申込みを停止させていただいております】 - 2021年11月25日
- 経済産業省より、「月次支援金のリーフレット・詳細」が公表されました!【一時支援金・第2弾】 - 2021年5月19日
- 山武市中小企業緊急支援給付金【山武市の理美容業のオーナー様へ・市独自の給付】 - 2021年5月17日