税理士の山本です。
法人で美容室を経営なさっている場合、
株主は、オーナーさんお1人であることがほとんどだと思います。
ですが、時々「共同出資(株主が2人以上)」の法人もお見かけします。
会社の株主となる「出資」は、
融資と違い、返済義務がないという点では良いですが、
出資者とうまく行かない場合、何かと問題が発生しやすくなります。
融資は、借入を返済すれば、関係を解消できますが、
出資は、関係を解消するためには、
株式を、売るのか、売らないのか。
また、売るのであれば、1株当たりいくらで買い取るか(買い取れ)。
といった、
ドライな理屈だけでは、解決できないストレスを抱える可能性があるからです。
「同期入社と、共同ではじめた。」
「美容学校の同期と、共同ではじめた。」
よくあるケースがこの2つです。
正直にお伝えすると、
創業時のオーナーさん同士であれば、
私もあまり心配はしていません。
創業オーナーさんたちの仲の良さは、折り紙つきだからです。
一方、私の経験則でお伝えすると、
共同出資の問題が顕在化するのは、
「相続」と「事業承継」のタイミング。
つまり、
創業時のオーナーさん以外の第三者が、
株式を保有するタイミングです。
1.相続
まず、相続。
私は、職業柄、相続税の申告をご依頼いただくことも多いですが、
残念ながら、お金が絡むと、
仲の良かった兄弟でも争いが起きることがあります。
相続が発生すると、会社の株式は、
オーナーさんの①配偶者、②子、③両親、④兄弟姉妹
が引き継ぐことになります。
仲の良かった兄弟でも、お金が絡むと争いは起きるものです。
2.事業承継
次に共同出資の問題が起こり得るのは、事業承継。
お子さんや、能力のある幹部スタッフに、株式を譲り渡すタイミングです。
仲の良かった兄弟ですら、揉めます。
血のつながりのない第三者であれば、当然、揉めます。
3.まとめに
個人的には、オーナーさんが100%出資することをお勧めしています。
ですが、どうしても100%にできない場合、
1人ですべての決定権を行使できる、
67%以上の株式を保有するようにしてください。
kei
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