税理士の山本です。
「レジ金が合わないことがあるんです。」
「スタッフが勝手に薬剤を持ち帰っている可能性もあると思います。」
時々ですが、オーナーさんからこういったお話をお伺いすることがあります。
美容室・理容室は、現金商売であるため、
スタッフさんのお金の横領のリスクがあります。
また、お店の備品や薬剤が盗まれるということもあるでしょう。
スタッフさんが現金を横領したり、お店の備品を盗んだことが発覚した場合、
オーナーさんは、どのように対応すればよいでしょうか。
1.まずは、事実確認
まずは、横領や窃盗が事実かどうか確認すること。
これが最優先です。
証拠がない段階で問い詰めたとしても、
シラを切られたり、不正を隠されてしまう可能性もあります。
そのため、確かな証拠を押さえて、
本人と面談し、不正が事実であることを認めさせる必要があります。
事実を認めさせる方法は、口頭だけでなく、書面でも行うことが望ましいです。
書類には、「時期、回数、金額、方法、使途、返済の意思の有無、返済の時期」など、
事実確認を行った結果を、できるだけ詳しく書くようにしてください。
※スタッフさんに書かせるか、こちらで代筆したものに署名や印鑑をもらってもいいです
2.どう処分するか
証拠をそろえたら、次は、本人に対する処分を決めなければいけません。
処分が決まるまでの間は、
証拠隠蔽などを防ぐため自宅謹慎を命じることもご検討ください。
示談で済ませるか、刑事告訴するかどうかは、
横領・窃盗した金銭の額や頻度などによって判断することとなります。
ただ、公にするとお店の評判にも影響があるため、
オーナーさんとしても抵抗があると思いますし、
スタッフさんのこれからの人生にもかかわります。
そういったことから、
オーナーさんの温情で、示談+諭旨退職扱いにすることもあります。
3.不正が起こらない体制作りが、1番大事
オーナーさんの恩情で、示談・退職で済ませることにしたとしても、
更生の可能性がないとみて、刑事告訴したとしても、
最大の課題は、
「一刻も早く、不正が発生しない社内体制の整備が必要だとわかった。」
ということです。
「不正をしたスタッフが問題だったのではなく。
不正ができる体制になっている。そういう組織の作り方に問題があったと思ってます。」
あるオーナーさんのお言葉です。
2店舗目以降、オーナーさんの手から現金が離れると、
どうしても不正が行われやすくなります。
多店舗展開をお考えのオーナーさんであれば、
特に、不正が発生しない体制作りを進めることを、
意識していただければと思います。
【山本のひとりごと】
昨日は、健康診断に行ってきました。
体重計に乗ると、いつも、自分の現実を突きつけられます。
ガリに拍車がかかっていると。
ええ、ガリガリです。
kei
最新記事 by kei (全て見る)
- 【ただいま、新規顧問契約のお申込みを停止させていただいております】 - 2021年11月25日
- 経済産業省より、「月次支援金のリーフレット・詳細」が公表されました!【一時支援金・第2弾】 - 2021年5月19日
- 山武市中小企業緊急支援給付金【山武市の理美容業のオーナー様へ・市独自の給付】 - 2021年5月17日