「雑費」は、
①あまり重要でない少額の経費
②主要な勘定科目に区分できない、イレギュラーな経費
であることを示す勘定科目です。
この雑費ですが、
あれも雑費、
これも雑費、
勘定科目がわからないから雑費、
とりあえず雑費、
というように使われがちです。
※特に、ご自身で申告なさる方の決算書に、よく見られます
ですが、この雑費、
なるべく使わないことをオススメします。
なぜなら、
「雑費」の多い決算書は、
デメリットしかないからです。
1.銀行・税務署などの第三者評価が下がる
雑費が多いと、
・銀行評価が下がる
・税務調査を呼びやすくなる
というデメリットがあります。
雑費は、
①あまり重要でない少額の経費
②主要な勘定科目に区分できない、イレギュラーな経費
であるため、
本来少額であるべき雑費が、決算書に多額にあると、
「このオーナーさん、いい加減に経理をしているな。」
「本当は経費にできない支出を、雑費で隠して、経費にしようとしてるんじゃないか?」
という印象を与えてしまい、
決算書の評価を下げることに繋がるからです。
※正直にお伝えすると、
雑費の数字が多いと
決算書の見栄えが、とても悪いです。
2.決算書が経営分析に役立たなくなる
また、雑費の多い決算書は、
オーナーさんの経営分析に役立たなくなっていく。
というデメリットもあります。
「雑費が前期より50万円増えている。」
としても、
①何が、②いくら、③なぜ、増えているのか、
決算書をパッとみただけでは、
その内訳がわからないからです。
「雑費が増えている、これ何の支払いだっけ?」
で終わることがほとんどでしょう。
ですが、
きちんと勘定科目を振り分けていれば、
「広告宣伝費30万円、採用費20万円増えたんだな。」
「ホットペッパーのランクを上げたし、リクエストQJも掲載したからだな。
よし、費用対効果を分析してみるか。」
このように、
支出の内訳がわかってはじめて、
経営分析に役立てることができます。
3.他の勘定科目に振り分けましょう
雑費をできるだけ減らすため、
現在、雑費として処理しているものを、
他の勘定科目に振り分けられないか、考えてみてください。
タオル代 → リース料
文房具代 → 消耗品費
飲食代 → 接待交際費
など、具体的な勘定科目で処理することで、
費用の使途を明確にすることができます。
4.まとめ
あえて雑費を使うのであれば、
①金額が少ないもの(1,000円以下など)
②たまにしか出てこないもの
この2つのどちらかに当てはまるものだけ、
使うことをオススメします。
雑費の多い決算書は、デメリットしかありません。
多店舗展開を目指される方は、
特に意識して、決算書を作り上げていただければと思います。
kei
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