税理士の山本です。
お客様から、よくこんなご質問をうけます。
「山本さん、会社作るとメリットがあるってよく聞くけどさ、どんなメリットなの?」
なるほど。
個人事業から法人にするとメリットがあるという認識は広まっていますが、
どんなメリットなのか認識している人は確かに少ないかもしれません。
そこで、法人にするメリットを何回かにわけて書いてみたいと思います。
第1弾「対外的な信用力が上がる」
今日は、第1弾「対外的な信用力が上がる」です。
個人事業から法人にして得られるメリットの1つがこれですね。
対外的にというのは、誰のことをいうのでしょうか?
大きく3つ
①「取引先」、②「金融機関(銀行)」、③「求職者(採用)」です。
まず、①「取引先」の信用力が上がる。
実は、会社(法人)でないと取引できない会社もあります。
個人事業主はお断りなんですね、なぜでしょうか?
まず、法人は、「登記情報が確認できる」という理由があります。
法人は本店所在地、代表者名などが法務局に登記されていて、誰でも閲覧できます。
一方、個人事業の場合は税務署に届出がされているだけで、
誰かがその内容を調べることはできません。
そのため、「私、〇〇商店です」とか名のる人がいても、それを客観的に調べる方法がないんです。
だから、会社によっては、個人事業主を責任ある取引相手と見ないことがあります。
特に、掛取引を行う場合は、与信(信用を与えて掛けで売る)の問題上、
法人でないとダメだという会社は多いです。
次に、②「銀行(金融機関)」の信用力が上がる。
個人事業主は、法人と比較すると、数字の信頼性が低い傾向にあります。
なぜなら、法人は、税理士が決算書などを作成する割合が、個人に比べると圧倒的に高いからです。
頑張れば自分で確定申告(決算書)を作れてしまう個人事業とは違い、
法人の決算書を作るには、専門知識が必要となるからですね。
銀行は決算書を見て融資の判断をしますので、法人の方が信用力は上です。
ちなみに、一定規模以上の融資となると、
個人事業主というだけで、銀行の融資のメニューの選択肢が減ってしまうのをご存知でしょうか?
3分の1ぐらいの選択肢になってしまうんです。
なお、この記事で話しているのは、開業後の銀行融資における信用力の話であり、
独立開業時の融資は、ここでは該当しません。
独立開業時の融資は、個人事業でも法人でも、銀行の信用力に差はありません、全く同じ信用力です。
そもそも提出する決算書がありませんから。
最後に、③「求職者」の信用力が上がる。
働き手の減少によって、人材の確保は、毎年厳しくなっています。
職場を探している人にとって、魅力的なのはどんな会社でしょうか?
個人事業主が経営している、社会保険に加入していないお店と
会社経営で、社会保険完備のお店(法人は社会保険の加入が強制です)。
どちらが魅力的に見えるかは、言うまでもありませんよね。
<今日のまとめ>
あなたにとっての「成功」に「事業の成長拡大」が入っているなら
いずれ必ず、法人にしなければならないタイミングが訪れます。
①「取引先」、②「金融機関(銀行)」、③「求職者(採用)」
これらに対する信用力を上げること。
あなたのビジネスが、さらなる「信用力」を得ること。
あなたが次のステージに上がるためには、避けては通れないものだからです。
kei
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