美容室の納税資金

銀行・融資・財務のこと

銀行は、納税資金も融資してくれます【美容室の資金繰り】

 

 

 

税理士の山本です。

 

 

 

納税資金とは、文字通り、税金を納付するための融資です。

 

 

 

 

「納税資金も融資を受けることができますよ。」

 

 

 

 

お客様にこうお伝えすると、

 

 

 

 

「銀行って、納税資金も貸してくれるんですか?」

 

 

 

 

とおっしゃる方も多いです。

 

 

 

 

意外と知られていませんが、

 

 

 

 

納税資金は、比較的ポピュラーな銀行融資の1つです。

 

 

 

 

ただし、すべての税金が銀行融資の対象ではありません。

 

 

 

 

融資の対象になるのは、法人税・所得税・市民税・事業税です。

 

 

 

 

一方で、消費税やスタッフさんの源泉所得税は、銀行融資の対象とはなりません。

 

 

 

1.融資を受けれる税金は

 

 

法人税や所得税は、所得(利益)に対して課されるものです。

 

 

 

 

税金は、基本的に利益に対して定められた税率をもって納付するものです。

 

 

 

 

 「もうかったから税金を納める」わけですから、

 

 

 

 

もうかった分だけ手元に資金がありそうですが、これが意外にない。

 

 

 

 

なぜかと言うと、

 

 

 

 

利益は、全て現金化されるわけではないからです。

 

 

 

 

 

もうかった利益(現金)は、

 

 

 

 

新店舗の出店資金や既存店舗のリニューアルに充てるなどして、

 

 

 

 

手元に資金が残ってないことも珍しくありません。

 

 

 

 

※BS(貸借対照表)で考えると、

 

 

流動資産が固定資産に変わったということです

 

 

 

 

 

将来、手元に資金が入ってくるものの、それよりも先に税金を納付しなければなりません。

 

 

 

 

そのため、納税資金という銀行融資が必要となります。

 

 

 

 

納税資金は、通常6か月の分割返済になります。

 

 

 

 

納税は、中間納税を含めて年2回、半年ごとにありますので、

 

 

 

 

次回納税までに返済を終わらせるため、

 

 

 

 

納税資金の融資期間は、6か月となっています。

 

 

 

2.消費税や源泉所得税は、対象外です

 

 

一方、消費税や源泉所得税は、納税資金の対象とはなりません。

 

 

 

 

消費税は、利益に対してかかるものではなく、

 

 

 

 

お客様から預かっているものです。

 

 

 

 

預かった消費税の納税のための資金が足りないということは、

 

 

 

 

お客様から預かった消費税を、

 

 

 

 

事業に「流用」したことを意味します。

 

 

 

 

そのため、社会的側面から、

 

 

 

 

銀行は、消費税や源泉所得税を対象とした融資をしてくれません。

 

 

 

 

源泉徴収税も同じ理屈です。

 

 

 

 

スタッフさんから預かっている所得税を、「流用」したことになるからです。

 

 

 

 

ただし、実務上、

 

 

 

 

消費税を事業資金に使っているケースは多いと思いますので、

 

 

 

 

銀行融資の申込みにあたっては消費税等の納税資金ということではなく、×

 

 

 

 

運転資金などの名目で融資を申込むのが一般的です。〇

 

 

 

 

3.まとめに

 

 

納税資金は、比較的ポピュラーな銀行融資の1つです。

 

 

 

 

すべての税金が融資の対象ではありませんが、

 

 

 

 

そんな方法もあるんだなという程度でいいので、

 

 

 

 

いざという時のためにも、知っておいてください。

 

 

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kei

税理士の山本 佳です。千葉・東京を中心に、美容室・理容室の経営者の方々へ、税務顧問サービス・融資サポートを行っています。美容室・理容室の顧問契約、開業や融資でお悩みの方は、ご相談ください。

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